脂肪燃焼のための運動方法とは?筋トレは効果があるのか解説

現代人の大きな悩みの種である体脂肪。効果的に燃焼させるにはどのような運動をすれば良いのだろうか。近年注目されている、筋トレのような無酸素運動との組み合わせなど、効果的な運動方法を解説していく。


気づいたらお腹周りが一回り大きくなり、贅肉が目立っている、というのは現代の忙しいビジネスマンの抱えがちな悩みだ。見た目だけではなく生活習慣病のリスクもある体脂肪の悩み、できることならばすぐに解決したいが、どうすればもっとも効果が出るのだろうか。よく食事制限に合わせて、運動をすることが重要とされるが、運動にも様々な種類がある。

今回は現代人の悩みの種である体脂肪を効果的に燃焼させるにはどうすれば良いのか、効果的な運動方法を解説していく。

体脂肪とは

そもそも体脂肪とは何だろうか。肥満の原因など悪いイメージを持たれがちではあるが、エネルギーを蓄えるほか、内臓を守り、体温を保持するなど、重要な役割も担っている。問題となるのは、これが必要以上に身体に蓄えられている場合だ。

この体脂肪は、二種類に分けることができる。

内臓脂肪

内臓脂肪とは、胃や腸などの内臓の周りにつく脂肪のことで、生活習慣病の原因となる。血中の悪玉コレステロールや中性脂肪を増やすほか、血糖値をあげるなど、直接的に健康を害する可能性がある。見た目にすぐ気づかないものの、多くなるとお腹がぽっこりと出てきてしまう。脂肪がつきやすい部位ではあるが、一方ですぐに落とすこともできると言われている。

皮下脂肪

皮膚と筋肉の間につく脂肪で、いわゆる贅肉と言われる部分で、多くなると見た目にも目立つようになる。男性よりも女性につきやすいとされ、これが蓄えられることでウエストが増大するなど、どちらかというと健康よりは見た目への影響が大きい。内臓脂肪とは違いすぐにはつかないものの、一度つくと逆に脂肪を落としにくい部分でもあることから、内臓脂肪は「普通預金」、皮下脂肪は「定期預金」として例えられることも多い。

体脂肪を減らすにはどうしたら良いのか

体脂肪を減らすには、二つの方向で考える必要がある。
一つはすでに蓄えている体脂肪を消費して減らしていくこと。もう一つは、新たに体脂肪がつかないようにすることだ。よく消費するカロリー > 摂取するカロリーの状態にするよう言われる。

このため、一般的に体脂肪を減らすには、運動と食事制限をするのが良いとされる。運動で消費し、食事制限で摂取する量を減らす、というわけだ。
しかし運動にも有酸素運動と無酸素運動と種類がある。脂肪を減らすには有酸素運動というイメージもあるかもしれないが、実はどちらも脂肪の燃焼に関係することがわかってきている。

早速解説していこう。

有酸素運動が体脂肪に与える影響

有酸素運動とは、低負荷で長時間行うことのできる運動のことだ。ジョギングやウォーキング、水泳なども有酸素運動になる。有酸素運動が脂肪燃焼にきくとされるのは、そのエネルギー源として脂肪を使うからだ。人間は運動をする際に、初めは筋肉に蓄えられたグリコーゲンを使用し、次に血中のグルコースや脂肪を使う。これでもエネルギーが足りなくなると、最後に内臓脂肪や皮下脂肪などをエネルギーとして使うようになる。つまり、一定量エネルギーを消費した後に、お目当の脂肪燃焼に効果がで始めるということだ。これが一般的に、20分以上の有酸素運動をすると効果が出るとされる理由である。

無酸素運動が体脂肪に与える影響

無酸素運動とは、短時間に大きな力を発揮する運動のことだ。筋トレや短距離走などの運動が当てはまる。これまで、無酸素運動は脂肪燃焼には関係ないとされてきたが、これは無酸素運動が糖をエネルギー源としていることが原因となる。

先ほど紹介した運動する際のエネルギー源でいうと、無酸素運動は筋肉中のグリコーゲンを最初に使い始め、次に血中および肝臓に蓄えられている糖を使用する。基本的に無酸素運動のエネルギー源はこれで枯渇してしまい、ここからは酵素によってエネルギーを生み出すが、少量ずつしか生産されない。これが無酸素運動を長い時間続けられない理由でもある。

では、無酸素運動は脂肪の燃焼に全く関係がないのかというと、運動中のエネルギー消費は直接関係しないが以下の二つの点で効果があるされている。

基礎代謝をあげる

基礎代謝とは、人間が身体を維持する際に自然に消費するエネルギーのことをさすが、この半分以上は筋肉によって消費されている。つまり、無酸素運動の中でも筋肉量を増やす筋トレなどの運動をすることで、多くのエネルギーを消費する、太りにくい身体を作るのに役立つという訳だ。

アフターバーン効果

筋トレは、やっている途中や直後においてはエネルギー消費が多くないものの、実はその後の数日を含めると、より多くのエネルギーを消費しているという、アフターバーン効果が唱えられている。アフターバーンはまだ研究が進んでいない領域であり、あくまでも期待できる程度ではあるが、運動中以外にも影響を与えている可能性は高いだろう。
そのほかにも筋トレを行うことで分泌される成長ホルモンや、マイオカインなどが脂肪を減らすことに影響するとする説などが存在している。

まだ解明されていないことが多いものの、筋トレをはじめとする無酸素運動が脂肪燃焼に好影響を与えることは間違いなさそうだ。

効果的なのは有酸素と無酸素の組み合わせ

従来は、有酸素運動がよいとされてきた脂肪燃焼のための運動だが、結論としては有酸素運動と無酸素運動を組み合わせる事がもっとも効果的だ。

無酸素運動により、基礎代謝をあげ運動でエネルギーを消費しやすい体を作りつつ、有酸素運動でしっかりと脂肪を燃焼させるという訳だ。また、運動する順番としては、筋肉内や血中のエネルギーが必要な無酸素運動を先に行い、その後に有酸素運動を行うことが賢いやり方と言えそうだ。

まとめ

いかがだっただろうか。そもそも、人に有酸素運動と無酸素運動という、2種類の運動・エネルギー消費の方法が備わっている以上、そのどちらのみを行うというよりも、バランスよくがどちらの運動も行うことが、身体にとって良いことはなんとなく想像できるのではないだろうか。
脂肪燃焼の効果が出るまでには、ある程度時間がかかるが、継続して効果を体感してほしい。
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