コツが分かれば瞑想は簡単!心と身体を深く癒す5つの呼吸法

みなさんは瞑想をしたことがありますか?瞑想をやってみたけどやり方がわからなかった、いまいち続かなかったという人もいるかもしれません。この記事では初心者でも簡単に瞑想を続けるための呼吸法について詳しく紹介いたします。

瞑想に興味がある人やもっと効果的に瞑想をしたい人、瞑想をしたことはあるけれど諦めた人はぜひ参考にしてみてください。


瞑想とは?

瞑想とは自分の心に意識を集中し物事の本質を見極めて、心の平安を取り戻していく心の修行やトレーニングのようなものです。瞑想の歴史は古く、約5000年前にインドで発祥したものです。その後に中国や日本に伝わったとされています。

瞑想の基本的なやり方は、背筋を伸ばして座り目を閉じて深呼吸をします。瞑想をするときは以下の3つのことに気をつけることが大切です。

・心を整える
・身体を整える
・呼吸を整える

この瞑想の基本となる3つの中で最も大切になるのが呼吸です。次の章では、呼吸の役割や呼吸の大切さ、初心者の人でもできる基本的な呼吸法を紹介していきます。

瞑想における呼吸の役割

ここで改めて呼吸の役割について説明します。呼吸の役割はガス交換です。人間の生命維持に欠かせない酸素を外部から肺に取り入れ、毛細血管から各器官を通して全身に酸素を運びます。

細胞を活性化させたあと、血液に排出された二酸化炭素を吐き出す流れを呼吸と呼びます。1日中何も食べなくても寝不足でも生命維持に支障はないですが、ひとたび酸素が欠乏すると、人間の体は約4〜6分で死に至ります。

瞑想においての呼吸の役割は、この呼吸を正しく行うことでエネルギーを温存しながら、より深い目覚めや気づきを促すことにあります。

なぜ呼吸が大切なのか

普段わたしたちが気にとめることがないほど当たり前に行っている呼吸ですが、呼吸に集中することがなぜ大切なのでしょうか?現代社会ならではの原因と呼吸が大切な理由をみていきましょう。

運動不足

パソコンやスマートフォンがなかった時代には日常生活で筋肉を使うことが多く、正しい呼吸をするための筋肉が自然とついていました。しかし最近では長時間のオフィスワークなどが原因で、運動する機会や時間がない人が多いようです。

また、いつもスマートフォンを触っている人は首が下に傾いている姿勢が多いです。姿勢が悪く喉が閉じてしまうと、呼吸が浅く全身に酸素がいきわたりません。

声を発する機会が減っている

ひと昔前は人との連絡手段は電話だけでした。今ではEメールやチャットなどを使って他の人とコミュニケーションを取ることがほとんどです。喉を使って声を出すことでエネルギーを活性化していますが、 喉をほとんど使わない1日は身体の代謝ができていない状態です。

人と直接会話をする機会が減り声を使う機会が減ったことも、呼吸法を取り入れると良い理由の1つです。

ストレス社会

最近では、不景気で残業が当たり前だという職場も多く、ストレスを感じている人の割合がとても多いです。ストレスを溜めていると交感神経が優位になり、心の中がいつも緊張状態になっています。

身体が戦闘モードに入っていると、自分を防御しようとして神経を張りつめるので、姿勢が前かがみになり呼吸が浅くなってしまいます。ストレス社会であることも呼吸を乱してしまう原因の1つです。

呼吸法をするメリット

瞑想に呼吸法を取り入れるメリットをまとめました。

集中力が高まる

呼吸法を取り入れることで自律神経を整える効果ああります。身体がリラックスモードに切り替わるので身体がゆるみ、取り入れた酸素を効率よく活性化してくれます。集中力が格段に上がるので、仕事や勉強がとてもはかどります。

疲れにくくなる

呼吸法をすると全身に酸素が行き渡るのでデトックス効果があります。身体の通り道がスムーズになり不要なものを早く排除できるので、身体がサビつかないので疲れにくくなります。

心の安らぎを得ることができる

呼吸法をして今に意識を集中すると、周りの出来事が気にならなくなり自分の中の感覚と繋がることができます。心が満たされるだけでなく身体が暖かくなるのを感じるので、自然と安心感が広がります。

呼吸法の基本5選

呼吸法をするときの基本となるポイントを5つに分けてまとめました。

1.長く吐き出すことを意識する

瞑想中の呼吸でもっとも大切なことは「息を吐き切る」ことです。息を吸う時間よりも2倍長く吐き出すということを覚えておきましょう。例えば、4秒息を吸った場合8秒かけてゆっくり吐き出します。

もっと長い時間をかけて吐き出しても問題ありません。体内の二酸化炭素がより吐き出され、代謝がよりスムーズになります。私たちが普段おこなっている呼吸は、成人で1分間に15〜17回です。

瞑想中の呼吸の目安は1分間に6〜8回くらいです。初めはとても長く感じるかもしれませんが徐々に慣れていくので心配はいりません。体の中の毒素を全て吐き出すつもりでゆっくりと深い呼吸を行なってください。

2.腹式呼吸を使う

呼吸には胸式呼吸と腹式呼吸があります。腹式呼吸は横隔膜を使った呼吸法で、息を吸った時にお腹が膨らみ吐く時にお腹がへこむ呼吸方法です。瞑想で使う呼吸法はこの腹式呼吸で行うようにしてください。

胸式呼吸はその名の通り胸で呼吸を行う方法で、私たちが普段おこなっている呼吸です。複式呼吸との違いは、胸の周りだけで呼吸をするので、胸式呼吸では取り入れた酸素が全身に届きません。

腹式呼吸は身体の中心であるお腹の筋肉を使うことで上半身にも下半身にも酸素が届きます。瞑想をするときは、腹式呼吸を意識するようにしてください。

3.鼻呼吸をする

瞑想をするときは鼻で息を吸って口で吐き出すようにしましょう。鼻から吸って鼻から吐き出す方法でも良いでしょう。鼻には鼻毛がフィルターの役割をしているので、呼吸する際に外からホコリなどを取り除いてくれますが、口呼吸ではそのフィルターがありません。

普段から口で呼吸をしていると、ホコリがダイレクトに体内に入ります。免疫力が低下して風邪をひきやすくなったり、咳やたんが出やすくなります。また、歯周病や口臭の原因にもなりますので、普段か鼻呼吸をクセづけておくようにしてください。

4.呼吸の音に耳を傾ける

呼吸をしている間、呼吸の音に集中してみましょう。「スー、ハー」と自分の呼吸に意識を向けていると、あなたの心と体が同じリズムになり一体感を感じるようになってきます。思考が自然と停止して、今この瞬間の幸せを味わうことができるでしょう。

体のすみずみに酸素を届けるイメージを持つ

呼吸をするときに鼻から取り入れた酸素が全身に届くことを想像してみましょう。肺から各器官を通って脳、手足のすみずみにまで酸素を運ぶイメージです。

瞑想をする時間帯

瞑想をいつ行えばよいのか分からないですよね。
瞑想をするのに適した時間帯を解説していきます。

寝る前

日中は頭が仕事モードなので、リラックスするのに時間がかかります。無理にリラックスしようとして逆にイライラしてしまう時もあります。寝る前は副交感神経が優位になり、頭の中が空っぽになりやすいので、瞑想するのにオススメです。

朝起きた後

朝の時間帯はわたしたちの潜在意識と繋がりやすい時間帯だと言われています。起床後は頭がボーっとしていて思考が止まっています。感覚だけが敏感なので瞑想するのにとても適した時間帯です。

少しの空き時間

日中の空き時間を見つけて、わずかな時間でも呼吸法をしてみましょう。電車やバスを待っている時や、カフェで一息している時などに瞑想をして頭を切り替えてみてください。空き時間を使う場合は、目は開けたままで良いので呼吸法だけを取り入れてみましょう。

呼吸法を続けるためのポイント

呼吸法をうまく取り入れて、瞑想を長続きさせるためのポイント紹介していきます。

1.アロマオイルを使う

嗅覚は人間の感覚の中で一番古い感覚だと言われています。鼻呼吸をするときにアロマオイルの良い香りを取り入れると、より深い瞑想をすることができます。あなたの好きなアロマオイルを選んで瞑想に取り入れてみてください。

2.心地よい音楽をかける

瞑想に音楽を取り入れるものオススメです。クラシックやヒーリングの音楽をかけると脳波がリラックスモードに切り替わり、身体がゆるんで瞑想に集中することができます。川のせせらぎの音や虫の音色など、自然を感じさせる音楽も効果的です。

3.キャンドルをたく

暖色系の明かりは目に優しく、副交感神経を優位にしてくれます。キャンドルの火が心配な人は、LEDライトやスタンドライトなどの間接照明を使ってみてください。

呼吸に集中できないときは

初心者の人は瞑想になれるまでに時間がかかることが多いです。瞑想中に自分の呼吸に集中できない時は、すぐに諦めてしまう前に以下のことを試してみましょう。

わき上がる思考を止めない

瞑想中はあらゆる感情が出てきます。わたしたちは普段、視覚からいろいろな情報を取り込んでいます。目を閉じた瞬間に外部の情報から遮断され、自分の中のから逃げることができません。

今の自分の感情や後悔、欲望などがつぎつぎと出てきて驚くかもしれませんが、感じたことをそのまま受け止めることが大切です。湧き上がる感情が消えていくまで、じっくりと感じ取ってみましょう。新しい気づきや発見があるかもしれません。

あと1分だけやってみる

集中力が続かずに呼吸法を中断したいと思った時は、まずはあと1分だけ頑張ってみましょう。毎日少しだけ積み重ねていくことで、3分、5分、7分と瞑想を長く続けるのが心地よくなってきます。

正しいやり方に固執しない

瞑想は自分の心に向き合うのが目的なので、人によってレベルが違うのは当然のことです。グループで瞑想を行なう場合は、自分をよく見せようとしたり正しいやり方にこだわりすぎないようにしましょう。自分のペースで楽しく取り組むことが大切です。

数を数えてみる

眠れない時に「羊が1匹、羊が2匹…」と数えるように、数を数えてみるのもオススメです。数えるスピードはあなたの自由です。心の中で数に意識を集中すると、余計な邪念がなくなりやすく呼吸法が長続きします。

いかがでしたか?

瞑想をして呼吸法をすると悩みがなくなるわけではありません。瞑想は自分の心としっかり向き合うことで、どんなことがあっても自分を信じて冷静に対処できる精神力を作るためのものです。

集中力や直感力が高まることで、その悩みがあなたに何を教えているかという本質を見極めることができるのです。自分の心と深く繋がっていると、言葉では表現できない安心感と心地よさがあります。

新しいエネルギーを取り入れる代わりに、日頃のネガティブな感情やストレスを全部吐き出すイメージで、ひとつひとつ丁寧に呼吸をしてください。この記事を参考にしてもっとハッピーで豊かな人生を作っていきましょう!

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