ストレス社会に生きるあなたは睡眠に気を使ったほうがいい

忙しいことを理由に日々睡眠時間を削ってはいないだろうか。勿論、ストレス社会に生きるビジネスマンにとって十分な睡眠時間を確保することは容易でない。ただし睡眠の重要性を理解した上で、質の向上に努めることがいかに重要かについては理解しておいたほうがいいだろう。


眠りとメンタルヘルス

メンタルの状態と睡眠が深く関係していることは感覚的に理解している人は多いはずだ。実際に、睡眠がメンタルヘルスに与える影響については科学的にも証明されている。食事や運動と同様に睡眠は人間の身体の健康に大きな影響を与える。
普段の仕事や人間関係にストレスを感じるビジネスマンこそ、睡眠の質にこだわるべきである。十分な睡眠時間が確保できないことや低い質の睡眠を繰り返すことは心身ともに悪い影響を及ぼすだけでなく、精神的に負の循環を作り出す。
ストレスマネジメントが出来るかどうかは優秀なビジネスマンであれるかどうかに直結すると言っても過言ではない。そんな仕事を頑張りたい人へ睡眠とストレスの関係について紹介したい。

睡眠が大切だと言われる理由

「睡眠が大切なことくらいは知っている」という人がほとんどだろう。総務省の調査結果によれば日本人の5人に1人は睡眠に不安を抱えているという。しかし、今まで生きてきた中で睡眠が不足することでのデメリットは感じない人はいないはずだ。そのくらい私達の身体にとって眠りとは欠かせないものであり、学校で習わなかったとしてもすべての人間が理解していると言っても過言ではない。誰もが理解しているはずなのに、十分な時間と質を確保できない睡眠。忙しいビジネスマンは睡眠の重要性を改めて理解する必要があるだろう。

1.睡眠は身体疲労を回復させるため

運動をして疲れたら眠たくなるのには理由がある。睡眠には成長ホルモンを分泌するという重要な役割があり、傷ついた細胞の回復を促進するのだ。睡眠によって副交感神経になることによって脈絡や呼吸はゆっくりとしたスピードになり、呼吸は深くなる。筋肉も緊張状態から開放され休養状態になり、筋肉疲労が回復する。きちんと栄養価の高い食事をとって、質の高い睡眠を取ることで我々の身体疲労は回復するのだ。

2.睡眠は記憶を定着させるため

最近物忘れが激しくなってきた、ふとしたことが思い出せないという人は睡眠時間が不足していないだろうか。睡眠には日中に受けた様々な刺激を情報として整理する役割がある。試験前や大事な会議の前、せっかく覚えたことを寝てしまうことで忘れてしまうのではないか・・・と思う人は逆の認識を持ったほうが良い。睡眠は科学的に記憶を整理し定着させる効果がある。記憶の定着にはノンレム睡眠が重要だと考えられている。

3.睡眠は仕事の生産性を上げるため

睡眠不足は日中の生産性を低下させる。あくびが止まらないために仕事に集中できない経験をしたことをある人もいるだろう。十分な質の高い睡眠はあなたの集中をより加速させ、創造性を刺激する。眠りが十分でなかったことで注意力が散漫になり簡単な仕事にミスをしてしまうことはビジネスマンとしては避けなければならないだろう。創造性を高めるという点だけではなく、作業効率を上げることや注意力を散漫にしないという点においても睡眠は欠かせない。
参考: 「“Sleep On It” to Boost Your Creativity」
https://www.psychologytoday.com/us/blog/the-social-thinker/201712/sleep-it-boost-your-creativity

4.睡眠は病気への抵抗力を増させるから

睡眠不足は抵抗力の低下をうむ。眠っている間に体内はバクテリアやウイルスの侵入に対しての抗体を作るための準備をすると言われているのだ。睡眠の質が低下することによって、高血圧やメタボリックシンドロームと言った生活習慣病に繋がることも研究結果によって明らかになっている。
米国のペンシルバニア州立大学の研究によると、睡眠時間が6時間未満である人は心臓病や脳卒中による死亡リスクが2倍になるとも言われている。
参考: https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/12683469

5.睡眠は脳の疲労を回復させるため

日中にストレスに晒されて生きるビジネスマンは常に緊張感や興奮状態にあり、自律神経が交感神経優位になってしまっている。視覚や聴覚といった人間の五感から受ける情報のせいで、脳は気づかぬうちに多くの刺激を受け疲労している。眠れている状態は副交感神経優位な状態になっている証であるため、睡眠を取ることで脳はリラックス出来ている。睡眠不足が続いてしまうと、自律神経が整いづらくイライラしたりすることが多くなり、ストレスがたまりやすくなってしまう。そしてまた、睡眠効率が低下しててしまい悪循環を生んでしまう。脳の疲労を癒すのは睡眠と瞑想だけだと言われるくらい脳の疲労回復のために睡眠は重要だ。

よりよい睡眠を取るためには

睡眠がいかに重要で私達の身体にとって不可欠なものであるということは理解してもらえただろうか。しかし、今までの睡眠では何が不十分であったのかを理解し、質を高める方法がわからないと現状と何ら変わらなくなってしまう。そこで、どうしたらより良い睡眠をとることが出来るのだろうか。睡眠の質を高めるためのコツを紹介する。

1.就寝前にリラックスした状態になるようにする

気持ちよく睡眠に入るためには睡眠前に副交感神経優位になっていることが重要。脳への過度な刺激を避けるためにも、テレビやスマートフォンなどのブルーライトの刺激を受けるデバイスの利用はメラトニンの分泌を妨げるため、極力避けるほうが良い。寝室に持ち込まずに済むならばそのほうがおすすめだ。間接照明やリラクゼーション音楽、アロマなどを活用して、自分がリラックスした状態を作り出すことを意識してみよう。寝る前に瞑想を実践することも、自律神経を副交感神経優位にするコツだ。緊張や興奮状態にならないようにリラックスする術は人それぞれだろう。自分にあったリラックス方法を試してみてほしい。
参考: 「一日の終わりにオススメ!寝る前の瞑想のすすめ」https://www.saluce.jp/wp/articles/7

2.就寝前のお酒は避ける

眠れないためにお酒を飲んでいる人は今すぐやめることをおすすめする。なぜなら、飲酒は睡眠効率を低下させるからだ。アルコールが代謝されることによって生み出されるアセトアルデヒドには脳を覚醒させる効果があり、レム睡眠を阻害する効果があり結果的に睡眠の質を低下させる。お酒を飲むと目覚めが良いと感じている人はその分睡眠の質を低下させてしまっているという真実に気づかなければならない。カフェインだけが注目されがちだが、アルコールも要注意だ。

3.日中に適度な運動をする

日中に適度な運動をすることは睡眠の質を高める。就寝3時間前までのウォーキングやジョギングなどの軽い全身運動は効果的だ。仕事前や仕事終わりの時間を活用してヨガをやることやジムに通うなどもおすすめだ。しかし、寝る前の激しい運動は脳を興奮させ、交感神経優位にしてしまうために避けたほうがいい。

4.就寝3時間前までに食事を終える

就寝直前に食事を摂取すると、睡眠中に身体の回復よりも消化にエネルギーを使ってしまうため睡眠効率は下がってしまう。もし、就寝の時間までにあまり時間が無いが食事を取らないといけないという場合は消化の良い食事だけを最低限食べるのが望ましい。グリシンやトリプトファンというアミノ酸の一種は体内時計を整える効果やセロトニンという睡眠の質を向上させる効果があるため、グリシンを多く含む魚介類や牛乳や乳製品、豆製品といったトリプトファンという必須アミノ酸を多く含むものはおすすめだ。

5.自分にあった寝具を使う

重要なのにも関わらず、知らないことによりないがしろにされがちなのが寝具だ。今の枕や布団はあなたに適したものだろうか。寝具は意外と奥深い。より良い睡眠をとるためには最低限、清潔な管渠を準備すること。もっと睡眠の質にこだわりたいのであれば、枕やマットレスの硬さ、枕の高さはあなたの睡眠の質に重要な役割をもつ。スポーツ選手がマットレスや枕にこだわりを持っていることからも睡眠の質の向上と寝具のこだわりは深い関係を持っていることが分かる。
朝の通勤ラッシュや職場での人間関係、あなたの生活とストレスは切り離せないものだろう。日々、忙しく働くみなさんだからこそ限られた時間の睡眠をより良いものとして欲しい。
睡眠の質が変わればあなたの毎日はずっと良いものになるはずだ。仕事における生産性や想像力は睡眠が大きく影響していることは理解しただろう。

大きな成果を残すビジネスマンは、その分室の高い睡眠をとっているのかもしれない。

仕事を頑張りたいあなたは睡眠から見直してみてはどうだろうか。ストレス社会に生きるあなたにとっていい効果をもたらせてくれるはずだ。

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