血糖値を上げない、太らないおやつの食べ方とダイエットメニュー4選

ダイエットの大敵というイメージが強い、おやつなどの間食。しかし、アメリカではヘルシースナッキングと言って間食を利用したダイエットが流行るなど、間食とダイエットの関係は近年注目を集めている。
鍵となるのは血糖値を管理したおやつの食べ方をすることだ。おやつと血糖値の意外な関係について解説していこう。


太らないためには、おやつを食べてはいけない、と思っていないだろうか。おやつというと高カロリーで糖分も多く、ダイエットの敵というイメージが強い。しかし、血糖値の仕組みを正しく理解し、血糖値の急上昇を防ぐものを正しく食べることで、むしろダイエットには効果的とさえ言われている。
今回は、おやつと血糖値の関係について解説していく。

血糖値の仕組み

血糖値の仕組みをご存知だろうか。甘いものを食べると血糖値が上がると言われるが、太らないおやつの食べ方には血糖値のコントロールが何よりも重要になる。まずは血糖値の定義や、血糖値が上がる仕組みについて解説していこう。

血糖値とは

そもそも血糖値とは何か、厚生労働省が提供するe-ヘルスネットでは以下のように定義されている。
血液内のブドウ糖の濃度。
食前・食後で変動する。低すぎると低血糖、高すぎると高血糖を引き起こす。
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/metabolic/ym-085.html
このブドウ糖は食べ物に含まれており、食事をして食べ物が吸収されると、そこに含まれるブドウ糖が血液に運ばれることで、食後に血糖値が上昇する。血糖値が上昇すると、それに反応して、すい臓から「インスリン」というホルモンが分泌される。これによりブドウ糖がエネルギーとして利用され、余った分は貯蓄に回しておくことで、血糖値が正常な値へと下降するのだ。

問題となるのは血糖値の急上昇

前述の通り、インスリンには余った分のブドウ糖を蓄える効果がある。この蓄えとは、すなわち、ダイエットの一番の敵である脂肪のことを指している。
血糖値が急上昇してインスリンが大量に分泌されると、摂取した糖分が脂肪として貯蓄され、肥満の原因となってしまうのだ。さらに、血糖値が急上昇すると厄介なもう1つの点は、上昇したのと同じく血糖値が今度は急速に下がることで、これにより脳が糖分不足と錯覚し、さらなる糖分を欲してしまう。このため、食事をする際にはなるべく血糖値の上昇を緩やかにするようコントロールすることが重要になる。

血糖値が急上昇する原因

では、血糖値を急上昇させないためには、どのようにしたら良いのだろうか。基本的に血糖値は糖の摂取量が増えるほど上昇するため、糖の多い食品を摂ったり、空腹でたくさん食べた時に急上昇してしまう。特に、現代人は昼〜夜にかけての食事間隔が長く、夕食に大量に食事を摂る傾向があるため気を使った方が良い。

おやつのような間食は、この間隔が空きがちな昼食と夕食の間をうめることができ、夕食の際の空腹状態を和らげて、たくさん食べるのを防いでくれる。

また、エネルギー補給がない期間は、血糖値が下がり続けるため、間隔が空くほど血糖値が急上昇しやすくなる。これを防ぐためにもおやつのような間食をうまく使うのが重要なのだ。

低GI食品が間食におすすめ

GI値とは、グリセミック指数(glycemic index)のことで、食品ごとの血糖値の上昇度合いを示している。ブドウ糖を摂取した際の血糖上昇率を100として、それを基準に高いほど血糖値を上げやすく、低いほど上昇が緩やかになる。そのため、上で紹介したように、血糖値の急上昇を防ぐためには、低GIの食品を間食として選ぶのがおすすめだ。

低GIの食品は糖の含有量が少なく、食物繊維や油、酸が含まれているという特徴があり、例えば同じ米でも精米してある白米よりも、玄米の方が食物繊維を含んでいるためGIが低い。

ただし、低GIであれば何でも良いかというと、そういうわけではなく、カロリーにも気を使う必要がある。たとえばバターなどの油を使っていないパンと、バターを使ったクロワッサンなどでは、バターを使っている方が低GIだが、その分カロリーも上がってしまう。油を含んでいるため低GIという場合もあるため、GI値とカロリーにはどちらも注意するようにしよう。

オススメのおやつ4選

ここまで、血糖値が上がる仕組みや、GI値の低い食品が血糖値のコントロールには効果的であることを紹介してきた。
ここではそれを踏まえて、低GIかつカロリーが高すぎないダイエットに効果的な間食を紹介していこう。

ナッツ

食物繊維だけでなく、ビタミンやミネラルを含む栄養価の高い食品だ。アーモンド、ピスタチオ、くるみ、カシューナッツなど、様々な種類があり、コンビニ等でも販売されていることから、比較的に手に入れやすいため、日毎に違うものを楽しむこともできる。

ただし、注意しておきたいのはナッツのカロリーは決して低くないということ。小さいからとたくさん食べてしまうとカロリーの摂取量が増えすぎてしまうため、200kcalを目安に食べる量を調整するようにしよう。また、原材料を見て、無塩・無添加のものを選ぶのが健康にも良いだろう。

乳製品

乳製品は低GIなだけでなく、現代人が不足しがちなタンパク質やカルシウムを補給してくれるためオススメだ。チーズ、牛乳、ヨーグルトなど、気分に合わせて選んでみてはどうだろうか。ただし、ヨーグルトについては、砂糖を加えて味付けしているものがあるため、注意が必要だ。もし味が物足りない場合には、この後紹介する果物などと組み合わせて食べるのが良いだろう。

卵も乳製品同様、タンパク質を含む低GI食品であり、おやつに最適だ。目玉焼きやスクランブルエッグなどの調理をするとどうしても油を使うことになってしまうため、ゆでたまごで食べるのがオススメだ。

果物

果物の甘さのもとである果糖はGI値を上げないため、甘いおやつを食べたい時には果物がオススメだ。ただし、果糖は血糖値はあげないものの糖であることに変わりはなく、余った分は脂肪として蓄積されるため、くれぐれも食べ過ぎには注意しよう。

まとめ

いかがだっただろうか。
おやつというとダイエットには悪いイメージがあるかもしれないが、血糖値をうまくコントロールするためには、むしろおやつは積極的に活用すべきものなのだ。
GI値とカロリーに気をつけて、ダイエット中であってもおやつを楽しんでみてはいかがだろうか。
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